テトリス誕生の歴史と旧ソ連の深い関係
- 開発者アレクセイ・パジトノフとは何者?
- テトリスが生まれたのは何年前?最初のバージョンとその初出とは
- 「テトリス」という名前の意味とは?
開発者アレクセイ・パジトノフとは何者?
テトリスは、1984年に旧ソ連(現在のロシア)で誕生しました。開発したのはアレクセイ・パジトノフというソ連の研究者です。

画像:Wikipediaより
当時、彼はモスクワのコンピュータ研究所に勤務していて、趣味としてゲームを作っていたそうです。
そんな中で「落ちてくるブロックを並べて消す」という、今では誰もが知るあのテトリスを作り上げたのです。
テトリスが生まれたのは何年前?最初のバージョンとその初出とは
最初のテトリスは、1984年に旧ソ連国内のパソコン「エレクトロニカ60」で動いていました。
そこから少しずつ人気が出て、海を越え、世界中に広まっていくことになります。
そう考えると、テトリスはもう40年近い歴史を持つまさに“元祖落ち物パズルゲーム”なんです。
「テトリス」という名前の意味とは?
テトリスは、パジトノフがギリシャ語で「4つ」を意味する「テトラ(Tetra)」と自分の好きなスポーツ「テニス(Tennis)」を組み合わせて作った造語です。
同じ大きさの正方形を組み合わせた図形を「ポリオミノ(Polyomino)」といいます。
テトリスのブロックはすべて“4つのマス”で構成されているので、「テトリミノ」と呼ばれています。

ロシア民謡が使われた理由とは?音楽でたどるテトリスの歴史
- 「コロブチカ」とは?有名なあの曲の正体
- 昔のテトリスに使われていたBGMとその変遷
- コロブチカ以外の曲は?さまざまなロシア民謡が使われている?
「コロブチカ」とは?有名なあの曲の正体
テトリスのBGMといえば、あの軽快なメロディーが思い浮かびますよね。
あの曲、実は「コロブチカ」というロシアの民謡なんです。
もともとは19世紀ごろからある民謡で、露店商人と娘のやりとりを歌った明るい曲です。
テンポがどんどん速くなるので、テトリスのスピード感とすごく相性がいいんですよね。
昔のテトリスに使われていたBGMとその変遷
でも、なぜそんな昔の民謡がゲームに使われたのでしょうか?
実は、初期のテトリスにはBGMがなく、後にゲームボーイ版が登場したとき、任天堂が日本のユーザーにも親しみやすいようにアレンジして入れたんです。
ロシア生まれのゲームだからこそ「ロシアらしさ」を演出するために、あえて民謡を選んだのかもしれません。
コロブチカ以外の曲は?さまざまなロシア民謡が使われている?
ゲームボーイ版やファミコン版では、複数のBGMから選べる仕様になっており、その中には他のロシア民謡や、民謡風のオリジナル曲も含まれていました。
例えば、ファミコン版『TETRIS』では「Troika(トロイカ)」というこれまた有名なロシアの民謡が使われていたり、ゲームボーイ版のモード「B-TYPE」や「C-TYPE」でも別の曲が使われていました。
特に「C-TYPE」の曲は「フランス組曲第3番ロ短調」の「メヌエット」を元にしたもので、意外にもクラシック音楽とテトリスの相性が良いことがわかります。
世界に広がったテトリスの歴史と日本での展開
- テトリスの複雑な権利関係
- 日本でもややこしい権利関係があった
- Web版テトリスや現代の進化系のテトリスとは
テトリスの複雑な権利関係
1987年、イギリスのミラーソフト社が製品版テトリスを発売しました。
しかし当時のソ連では、ソフトウェアの著作権は国が管理しており、テトリスの正式な権利は国営企業「ELORG(エログ)」が保有していました。
ミラーソフト社は、実際には権利を持っていない第三者と契約を結んでいたため、権利をめぐる大きな混乱を招くことになります。
日本でもややこしい権利関係があった
日本では、1989年に任天堂からゲームボーイ版のテトリスが発売されました。
しかしこのときも、権利をめぐって他社とのトラブルが発生しました。
一時は著作権侵害として訴えられる事態となりましたが、最終的に任天堂は正式なライセンスを得て、無事に発売にこぎつけます。
その後、テトリスの権利を一元的に管理するため、1996年に「ザ・テトリス・カンパニー」が設立されました。
Web版テトリスや現代の進化系のテトリスとは
日本ではその後も、さまざまな企業がテトリスをアレンジして販売しました。
特にアーケード版やスーパーファミコン、ニンテンドーDSなどのバージョンが人気を集め、日本独自の進化を遂げていきます。
近年では、任天堂が99人同時対戦の「テトリス99」をリリースし、SEGAは「ぷよぷよ」と組み合わせた「ぷよぷよテトリス」を発売するなど、新たな展開が続いています。

まとめ:シンプルなゲームに隠された複雑なテトリスの歴史
テトリスは、見た目こそシンプルなパズルゲームですが、その背後には驚くほど複雑な歴史が隠れています。
旧ソ連での誕生、音楽として使われたロシア民謡、国際的なライセンス交渉、そして日本を含む世界中での展開──。
一見単純なブロック落としの裏に、こんなにも多くの物語があったとは思わなかった人も多いのではないでしょうか。
シンプルなゲームの裏に、こんなにいろんな話があるなんて。
知ったからって何かが変わるわけじゃないけど、ちょっとだけ面白く感じられるかもしれません。
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